循環人間。

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「だから、来た訳だ。それは言い方が悪くなるけどね、自制心が弱いんだよ。感情を抑えれずに、自分でも後で分からない程取り乱して仕舞う。悪気はないんだよね?」 「そりゃあ、ダチをなぐっちまったのは反省してる。だからきてんだ」 「だったら、そうだね、我慢を覚えよう。我慢し過ぎも駄目だから、なにか熱中出来る趣味でも探してみると良い」 「趣味、ねえ」 窶れた先生の顔を一瞥してから考えたが、俺には喧嘩が一番似合っているが嫌でも分かる。趣味と言っても、バイク位だ。 「なにか趣味があるなら、その為になにかを達成して、疲れても趣味の為に働けたら素晴らしいと思わない? 先生は休日にゴルフに行くよ、ほら、あれが先生のゴルフバッグ」 指差した方向にはゴルフバッグが立て掛けられていて、見るからに高級だと察せれる。俺は武器にした事しかない。球を殴って飛ばすだけなら、人を殴って殴られた方が楽しい。
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