第1話

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朝、待ち合わせして小学校に登校していた友達に言われた事を考えながら過ごした。 幼稚園の居残り授業時間があり、算数と平仮名の勉強をした事を忘れていたのか、小学校でのテストでは点数が低かった。 後々になってから、自分の記憶力は少し変わっているかもしれないとわかった思い出となった。 友達から言われたのは、「なぜ、幼稚園で習った事を忘れているのか」というような内容だった。 自分がどんな返答をしたのかは、思い出せない。 友達に言われた事で思い出したからか、それまでとは違い小学校でのテストでは満点が続々とれた。 幼稚園で幼なじみの男の子は、引っ越して遠くに行ってしまった事は、何年も忘れなかったのにと、不思議に思った。 中学生から二十歳後半まで関わるアイツは、おぼろげな記憶にある隣の席にいた男の子が転校してから、しばらくして来た転入生。 それすらも、中学生に入るまでの数年間はすっかりと忘れていた。
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