明日香

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想いは瞬く間に崩壊する。 東京はサラダボウルをひっくり返したかのように、 様々な人間がいた。 人生の成功者も落伍者も。 その全ての人間が振り落とされまいと、 日々誰かを、 あらゆる手を使って蹴落としながら自分のポジションを懸命にキープしているようにも思えた。 『人間は皆平等』だ、 なんて綺麗ごとすぎる。 東京に限らず、 この世にユートビアは存在しない。 差別や偏見はどこにだって存在する。 特に僕の場合は、 新潟出身ということだけで、 田舎者扱いを受けたりもした。 僕は東京を夢の国だと思っていたことがばからしく思えた。
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