第4話

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とりあえず、これを確かめなくてはオレが廃る!! 自分でも訳の分からない理由を付けて煌めくなにかに接近。 こ、これは…。 水を結晶化させたような清らかで流れるような青。 まるで純粋な乙女を思わせるような丸い珠がそこにあった。 そう言えるくらい綺麗な珠が水の中に浮いている。 「ほんとに面白そうなのがあったよ。」 水中で思わず呟く……メリアには綺麗なものがいっぱいあるな。 この珠の名前は水聖珠。 水の魔力が集まり神性を得て実体化したもの。 これを持つことで魔力を消費せずに水を自由自在に操れる。 乾燥した砂漠を水で潤すことも可能。 すげぇ…すげぇけど別にいらないかな、変態のおかげでほぼ負けなしの何でも出来るようになったし。 いや、一応持って行くかな。 なにかに使うことがあるかもしれない。 水聖珠を取ろうと手に取った瞬間身体の中に何かが入ってくる感じが…。 ま・さ・か…。 恐る恐る水聖珠を見るとさっきまで綺麗に輝いていた珠は色を失い崩れている最中だった。 えぇぇ…? そんなアホな…なんか吸収したっぽい。 うん…ま、いっか。 なんか得したってことだよね、うん。 珠を持ってる状態で自由自在なんだから珠吸収したらどうなるんだろ? そんな疑問を解決するために実験開始。 泳いだら絶対に感じるだろう水の抵抗が一切なく泳げた。 岩の上に行きたいと思ったらいつの間にか岩の上にいた。 多分水中間での瞬間移動ができるみたい。 もしかしたら水のある場所に自由にいけるかも。 自分の手足のように水を自在に操れる。 自分が水になって水が自分になったみたいだ。 色々と確認してる内に昼頃になってるし丁度いい時間帯だから湖から出ようかな。 そうしてオレの、ドキドキ!!初めての湖散策!!は終わった。
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