第4話

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名前も決まったことだしフェリス王国にいよいよ向かう。 行き方はランダム転移にしました。 ランダム転移はその名の通りで、どこに転移するかわからない代物なのさ……今回はフェリス王国のどこかに設定。 この移動方法にした理由はない、強いて言うなら考えるのが面倒だったから。 というわけで栗栖と手を繋いで転移開始!! 白色の魔法陣がオレと栗栖を中心に展開され、白く輝き次第に周りの景色が混ざり合い色の識別が出来なくなった瞬間、オレ達は暗闇の中にいた。 「…ここどこ?」 「風の流れ的に洞窟の中ですわね…。入り口までの距離は17km前後で今いる場所が洞窟の深奥でしてよ」 「変なところに出ちゃったね。あ、鉱石とかあるかな?」 結局フロンティアで見つけたものは人間の住む大陸では存在していないか絶滅してるかであり、あったとしても超貴重な物でそこら辺で売るに売れない代物だった。 いや、別に売ってもいいけど面倒臭いことになりそう。 オレがボーッと考えてた内に栗栖が周囲を光で照らし、風を駆使して壁を切り始めた……よく崩れないなぁ。 そして作業を終えたらしい栗栖が周りに宝石やら鉱石やらを風で浮かせ、それを半分ずつ均等に分けてからボックスにしまっていた。 「これは瑠璃の分ですわ」 わーいありがとー栗栖!! 栗栖に抱きついてお礼をしつつボックスに入れてもらった、鉱物ゲットだぜ。 「ちなみにどんなのがあったの?」 「不純物をほとんど取り除いたルビーやサファイア、トパーズなどの宝石類、ヒヒイロカネやサクミロネなどの鉄鉱石類、果てには最高純度の魔石なんてものもありましたわ」 ヒヒイロカネは緋色の加工が非常に難しい鉱石。今の人間の技術では加工ができないので捨てられている。 サクミロネは溶岩の温度でやっと形が変わり始める耐熱性が高い鉱石。 魔石は、よくあるファンタジー系の小説であるような魔力を流して武器の形になる鉱石。純度が高いほどその者に適した形になる。
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