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「私の前に立つ...ってことは、死にたいって事だよな?」
あまとうが目の前に来て初めて、女は口を開いた。
と同時に、そのムチを構えた。
「お前は......」
「??」
あまとうの言葉に、構えたムチが一瞬止まる。
彼女に堂々と発言したロリコンは、彼が初めてだったのだ。
「お前は、胸がデカイ!!」
ロリコンを含め全員が、言葉を失った。
あまとうは続けて言う。
「胸の割にはクビレがある!足も細くて美しい!腰まで届くその髪はもはや芸術とまで呼べるだろう!そのヒールで僕を踏んでくれ!眼鏡が似合う!ついでに服も似合っている!」
「......どんなに世辞を述べたところで、お前の死は変わらんぞ?」
突然敵を称賛し始めたあまとうに、再び女はムチを構える。
二千三百番は笑っていた。
その他のロリコンは、二千三百番とは別のベクトルで笑っていた。
「私に生意気言った奴は、例外なく殺している。仕事でしくじったマヌケも、風邪などひいた馬鹿者なども、全員例外なくムチの餌食だ」
あの日の様に叫び喚いて、女はとうとうムチを振るう。
そのムチがあまとうに届きかけたとき────
「だがお前には、若さが足りない」
女が気付いた時には、あまとうは後ろに立っていた。
振るったムチが空を裂く。
「お前らぁ!!」
驚き、戸惑う女を尻目に、あまとうは周りのロリコンへ呼び掛ける。
やはり、ロリコンたちは笑っていた。
「幼女とイチャイチャしたいかー!!!」
「「「うおーーーー!!!」」」
「幼女をペロペロしたいかー!!!」
「「「おおーーーー!!!」」」
「幼女と合法的に付き合いたいかー!!!」
「「「当然だーーー!!!」」」
「お前たちの覚悟、確かに受け取った!お前らの望みは全て、俺が叶えて見せよう!」
言い切ると、右手の手のひらを地に向けた。
あまとうに合わせるように、一斉に、訓練された兵隊の如く、ロリコンたちも手を地に向ける。
突然の事態に、女はついていけなかった。
ただただ、その目はあまとうの手のひらを見つめている。
その様子を確認して、あまとうは叫ぶ───。
「「「ロリコンネットワーク、展開!!」」」
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