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ロリコンネットワーク
女は、その存在を知らない訳ではなかった。......が、しかし、それは都市伝説の様なものだと認識していた。
曰く、圧倒的装備の差をつけ、かつ人数で上回っても、ロリコンに勝てない事がある。
刀で斬りかかっても、銃を向けても、戦車を引っ張って来ようとも、1人のロリコンに負ける事もあるのだ......と。
その敗因の1つが、ロリコンネットワークなる空間。
ロリコンたちのホームグラウンド。
その空間内でのロリコンたちは、軽蔑や嫌味でなく本当に『人間ではない』と評された。
「しかし、本当にそんな空間があるなんてね...」
あまとうを中心に広がった青白い空間を見ながら、女は喜んでいた。
出世のチャンスである、と───
「知っているなら好都合、さっさと殺らせてもらおう!」
あまとうは既に戦闘態勢だった。
しかし、ここですぐさま戦うわけにはいかない。女には、彼らから情報を引き出す義務があった。
「いや、知ってると言っても存在を噂に聞いていただけさ...。私には、あんたらが私に勝てる気でいるのがわからないね」
挑発になっているか、女にはわからなかった。
いや、なっていないだろう。女は焦っていた。
周りを囲むロリコンは、ざっと見て50人ほどだろう。彼らを殺すのには数分もかからない。
前に立つ男にも、この空間内であろうとなかろうと負ける気はしなかった。
「......ロリコンネットワークについて聞きたい、って顔してるな」
「っっ.........!!」
図星だった。
それを聞き出すために瞬殺しなかったのに、この男は死にたいのだろうか?
まさか、戦力差が理解できていないのか?
「それじゃあ、教えてあげよう」
「「「??」」」
以外だった。敵に情報を提供することはないだろうと思っていたからだ。
もしかしたら、ロリコンと言う人種は頭が弱いのだろうか。
そして、驚いたのは他のロリコンたちも同様だった。
「先輩!そんな必要ないでしょう!?さっさと倒してしまってください!」
「なんだ、四番は頭がイカレてるのか?」
「ポマード、ポマード」
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