13人が本棚に入れています
本棚に追加
空気が、剣を掴むユズキの手に絡み付き、シルエットの一閃と共に、弾けた。
ユズキの腕は消えた。それだけでなく、右顔面も爆風で消失。叫びは、迅速に衰え、屍は、水飛沫の中に沈んだ。
「やれやれだ」
シルエットは、笑いながらラヴィアの元に戻る。
「一体、何をどうしたらそうなるんだ」
ラヴィアの第一声にシルエットは、言った。
「師匠が、気流法の使い手だったんだよ」
「気流法なんて聞いたことないよ?」
「混血児ならすぐできるが、面倒だから教えてやらねえ」
シルエットは、剣をしまう。
「なんだよ。それ」
「それより、神器のことでも考えろ。あの神主みたいに変な能力が芽生えるかも知れねえぜ?」
「神器なんか簡単には使えないよ。僕が持っているのはセイルーヌ嬢のものだよ?」
「そいつは違いねえや。きっと、一撃必殺の凶悪な武器なんだ」
シルエットは、呑気に笑った
最初のコメントを投稿しよう!