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野暮用があって頭の部屋に向かった。
たおやかな午後の陽射しが、眠気を誘う。
用が済んだら昼寝しようか……欠伸をかみ殺しつつ歩いていると、何だか賑やかな声が頭の部屋の方から聞こえてくる。
「……従者の御三方か」
呟いて半開きの扉に手を掛けようとした時。
「椿みたいに念を込めれば良いんだヨー」
唐突に自分の名前が聞こえたので思わず伸ばした手を引っ込めた。
「まじかw いつもどんなんだっけwww」
「頭様、僕がやってみます……はっ!!」
「……やっぱ何とも、だな。その紙で叩いたらどうだ?」
「そ、そうですね!では--」
「今の絶対冗談だよネ」
「え、ええぇっ!?」
「お前ら何でも良いから早く頑張ってくれwww」
どうやら俺が前配った式札で何かをしている様ですね……
今部屋の中で使われているであろう札と攻撃用の札は少し違う訳で。
力添えが出来ない事には勘付いていたが興味が湧き、俺は開いている扉にノックしつつ声を掛けた。
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