さくらの記憶

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「あなた、見えるんでしょ」 彼女はそうして、草むらのほうを示す 「え?」 彼女が示したほうを見ると…… いた そこにはあいつらがいた 人には見えない、明らかに普通じゃない生き物達だ 驚いた俺は彼女を見つめる それを見た彼女はニヤリと笑った 「やっぱり、見えるんだ」 ―しまった もし、彼女が人じゃなかったら…やばい あいつらの中には、人に化けることができるやつらがいるらしい そんなことができるのは相当強いやつだけだから数は少ない、だが、いないわけじゃない 俺は彼女を見る 見ることしか出来ない俺には、普通の人にしか見えない 「ははっ、そんなに警戒しなくてもいいよ」 俺の反応が楽しいのか、彼女はさっきとはうってかわって上機嫌だ
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