1-Aパート

3/18
前へ
/40ページ
次へ
 ドリンク王国。  本来そこは、花が咲き蝶の舞うメルヘンチックな世界。  特に水が豊富で淡く輝く泉が多くある。  中央には未来的な造形の塔が建つ女王の宮殿。  分け隔てなく水のせせらぎが聞こえ、人々や妖精たちが静かに暮らしている。  はずだった。  今、塔から見える世界には不気味なモヤがかかっている。  人も妖精も眠りにつき、苦しそうな顔でうなされている。  踵を返す女王。 「行きましょう。ここもじきリカー空間に沈みます」 「……冒頭からブっ込んできますね、女王様」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加