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あの後、俺はさっきのあいつの言葉にそわそわしながら四時間目を過ごし、授業終了のチャイムが鳴るのと同時に教室を飛び出した。
もちろん向かうのは、あいつが居る教室だ。
早足で廊下を歩き、もとい走り、あいつの教室のドアをどでかい衝撃音と共に勢い良く開けた。
「おい『変人(へんじん)』!
ちょっと来い!」
教室中に響く大声で、俺のそわそわした心の元凶を呼ぶ。
そしてそのままあいつがついて来ているのか確認すらしないまま、早足で屋上へと急ぐ。
しかしそこはさすがストーカーまがいの変人(へんじん)と言ったところで、ずっと足音が聞こえる程近くを歩いてついて来ていた。
そして屋上にあいつが入った事を確認すると、扉を勢い良く音を立てて閉めた。
普通の女子ならここは音に反応して肩をビクつかせる所だと思うが、さすが変人(へんじん)、肝が据わってやがる。
早速俺はオブラートに包む事無く怒りを込めた声で問答を始めた。
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