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 ずっと憧れていた。  それだけでは叶わないと、気付きながらも――。    *  私は大通りを一人歩いていた。塾の帰りだ。  二年生になって少しずつ進路のことを考える時期になってきた。うちは結構な進学校で、ぼんやり私も大学進学かな、なんて考えていた。やりたいことなんてまだ分からないけど。  大体たかが十六年生きてきた中で将来のことを決めろだなんて無理な話だと思う。昔の人はそんなことも言っていられなかったかもしれないけど、少なくとも私には無理だ。そんなことを考えながらも今日も塾に通っていた。  だからかもしれない。その出会いがあったのは。
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