2 ぼうけんのはじまり

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今後について思い悩みながらも昨夜はろくに眠れなかったせいもあって、気づけばすっかり熟睡しちゃってたみたい。 「もうすぐ東京です」 こんなアナウンスで眼を覚ますと、まさに列車はホームへ滑り込もうとしていたところだった。 窓ガラスに額をくっつけるようにして目をこらし、終着駅を確認する。 とうきょう すっごーい!!! 本当に来ちゃったんだ!! ひそかにドキドキしているわたしの斜め後ろの席では、ちょうど例の奥様ふたりも身支度をすませ、荷物を手に席を離れようとしているところだった。 こうしちゃいられない! 私も降りなきゃ!!!! いつの間にか床に落っことしていた雑誌を拾いあげボストンバッグに押し込んで、慌てて私は席から立ち上がった。
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