「彼女の11歳の夏」

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僕は彼女のそれに見とれていた。 しばらくの間、たぶんずっと。 しばらくの間、見とれていたものだから僕の視線に気がついた彼女が、ブランコを止めた。 はっとして、彼女の目をみたら僕を見ていた。そして首を傾げた。 咄嗟にぼくは視線をずらし 彼女が首からぶら提げて持っている銀鼠色のロケットペンダントのことを訊ねた・・・ 「その首のそれって?」 聞いてみた。 「うん・・・大切な御守りですぅ」 彼女は、またブランコをこぎはじめた。 「・・・」
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