第1話

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???side 『ここからが俺のステージだ!』 テレビの向こうにはいつもヒーローがいる。 人を笑わせる人、感動させる人・・・ いつもたくさんのヒーローがいる。 いや、テレビだけじゃなくもしかしたら誰かが誰かのヒーローになれるのかもしれない そんな安いことを俺はぼんやり考えていた。 「剣君ー!そろそろ学校よー!」 「うん、今いく」 母さんの声に急かされ鞄をもち下に降りる。 「いってらっしゃい、今日はすぐに帰ってくるんでしょ?」 「終業式だけだから・・・多分すぐに帰ってくる。いってきます」 自転車に跨がり、学校へ 先ほどの人は本当の母ではない、俺の両親は昔死んだらしい。 里親に預けられた俺は愛情をもって育てられた。それは分かってるんだ、でも 俺には分からない・・・狂ってるから 気を取り直して今日は終業式 体育館に集合と言われたが、今日に限ってはサボった。 普段はあまりしないことだがこの日はなぜか・・・だ 早引けしてやろうと思って靴を履き替え玄関を出た。 明日から春休み クラスのみんなは遊びにいったりするのだろう、もちろん俺も誘われたが・・・断った 行ったら楽しいが・・・それだけだ金の無駄だ 春休みが終われば三年生、いよいよ受験だ そのまま大学、社会人・・・俺の人生はこれで終わりなのだろうか? こんな平凡な形なのだろうか? 俺はほしいんだ・・・日常の中にとびっきり俺がわくわくするぐらいの非日常が それがあれば俺の失われた感情は戻るのだろうか?・・・そんな期待も込めてだ だがしかし・・・あるわけがない 非日常はこないから非日常というのだ 仮面ライダーの観すぎだな、帰って寝よう。 俺も・・・運命と闘うことができたらいいのに
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