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少女は走る
何処までも続く道を
ただひたすらに・・・
「はぁ・・・はぁ・・・」
息は乱れ、汗だくになり
それでも少女は走る
「・・・・・!?」
少女は立ち止まり、辺りを見渡す
(ここは何処!?)
少女は分から無かった
(どうして私はここに居るの!?)
少女は分から無かった
(何故、走っていたの!?)
少女は何も分から無かった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
呼吸をし、乱れた息を整える
少しだけ心が落ち着いた
もう一度、辺りを見渡し確認する
『見覚えの無い風景』
何処かの古びた城の通路
窓も扉も無い、
真っ直ぐに延びた通路
左右の壁に掛けられた
ロウソクの明かりが
通路を照らしているだけ・・・
それ以外は何も無い通路
少女は自分の持ち物を確認する
『自分の持ち物』
ハンカチ、ティッシュ、
それと・・・
見覚えの無い『果物ナイフ』
ハンカチとティッシュは分かる
だが『果物ナイフ』は知らない
(・・・・・)
少女は少し戸惑ったが
3つともポケットにしまう
何故だか分からないが
『果物ナイフ』は
持っていた方が良いと思った
持っていると何故か落ち着く
・・・そんな気がした
少女は歩き、進む
立ち止まって居ても
何も進展しない
真っ直ぐの通路をひたすら歩く
どのぐらい歩いたか分からない
時計がない為、時間が分からない
何度か立ち止まり、
休もうと思ったが・・・
それでも歩いた
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