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爽やかな風が吹き抜ける。
森の木々が風に吹かれ、葉のこすれる軽やかな音がする。
少年は森の真ん中にある広場に寝転がり、空を眺めていた。
すみわたる青い空に、白い雲がゆっくりと流れていく。
少年の視線は空と大地の間にあるものに向けられていた。
それは普通ならあり得ないもの。
複雑な彫刻がびっしりと彫られ、ピカピカと光る金色のノブが片側だけについている、厚み50センチほどの扉 。
それが空中に浮いている。
いつからそこにあるのか誰も知らない。
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