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……“綺麗だよ”
その言葉と同時に降ってきた甘い唇に、……私は少し頬を染める。
「じゃあ後で」と彼は控え室を出て行った。
彼の背中を目に焼き付けながら、やっと落ち着いてくる。
今まで色々あったけど、本当の意味で……あの人の花嫁さんになれた事を実感せずにはいられない。
……月と一緒に居るといつもどこか不安で、この幸せを誰かに邪魔されてしまうんではないかと、たまに夢に魘されていた。
でもやっと、“証” をもらえたような気がした。
だって、……胸を張って言える。
今日から、彼の “奥さんです” ってね……!
ねぇ月も……私の “旦那様です” って、言ってくれるわよね?
愛してるの。
誰よりも愛してる……
この先も永遠にずっと……月だけを愛してるの―――。
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