序章~炎の中の少年~

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私はここで、この場所で、誰にも見つかる事なく、死んでいくのだろうか? そう思ってしまい、涙が止まらなかった。 父親と母親を、叫んで呼ぶが、当然そんなものでやってくるとは思えない。 しかし、それでも、私は叫ばずにはいられなかった。 その時だった。遠くから爆発の音が耳に入る。 私はそれに怯え、その場に蹲る。 もうイヤだ……。私が何をしたの? 帰りたい…。お父さんと、お母さんに会いたい! 炎の中で、私は嘆く。 歯をガリリ…ッ!!と軋ませる様に噛み締める。 しかし、絶望に打ちひしがれている、その直後の出来事だった。 こっちに来い!!と、炎の中から少年の様な声が、私の耳に入る。
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