クリスマスなんか大嫌い

25/36
558人が本棚に入れています
本棚に追加
/144ページ
どうしたらいいかわからず、先生にメッセを打った。 「お母さんが男を連れて来た。 隣で変な声がする。 もう嫌だ。最低。 涙が止まらない」 すぐに既読になって返信が来た。 「迎えに行く待ってろ」 私は急いで着替えた。 バッグに財布と携帯を入れた。 20分ぐらいして、着信音と共にメッセージが見えた。 私は大きな音を立て、鍵もかけずに部屋を飛び出した。 外へ出ると先生が車の窓を開けて待っていた。 迷わず助手席に乗る。 バンとドアを閉める瞬間、 「希! 待って!!」 お母さんの声。 チラリと見れば、乱れたパジャマ。 涙がボロボロ零れて止まらなかった。
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!