第3話 4大軍

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▲▼ ソウヤ side. 「ソウヤー」 僕の名前を呼ぶ声がして振り返るのまさかの人物。 「サクヒ?! 起きたらダメでしょ何してるの」 え、そうなの?といいながら笑って流すサクヒの姿。まだ完治していないというのに...。 「治癒ありがとね 助かったよ」 「何言ってるんだよ、肩代わりできないで完治もしてないんだからお礼なんて言われる筋合いないよ」 そうだよ。 僕の能力がまだ足りなくて、サクヒの傷の肩代わりもできないまま、結局苦しい思いをさせてしまったんだ。 そのうえ、あまりにもの傷の多さ、深さのために完治すらできてないんだから。 「大丈夫 もう、元気だから」 ニコッと微笑んだサクヒは、いつもと何変わらないあの笑顔があった。 「全部軍直したぜー ...って、サクヒじゃねぇーか! 大丈夫なのかよ」 ボロボロになった軍の修復を引き続き行っていた双子とシノがやってきた。 随分と仕事が早い、うん、さすがやれば出来るんだよ!! 「ごめんね、わざわざ大変だったでしょ」 あれこれ壊しちゃったし、なんていいながら謝るけれども、ユキトは首をかしげて、 「いや別にあれくらいいいだろーすぐなおせんだし つか、サクヒ、自分の心配しろよなー」 パシンっとユキトが、サクヒの背中を叩いてどうやら気合を入れたようだった。 「うっ..流石ユキトだなー」 苦笑いしながらも、楽しそうに話すサクヒやユキトの姿を見て僕はひと安心した。 なんとか、サクヒも元気そうだし、よかった良かった。 「皆さん!!!!副団長も起きたコトですし! お茶しましょー!」 そんなことを言い出したのはユズ。 お茶会が大好きで、よくお菓子をたくさん作ってくれる。 時々こうやってみんなで集まって食べたりするんだけど、やっぱり楽しい。 「じゃあ、俺も手伝うよ」 「いいえ!副団長は大人しくしててくださいよ!! ソーちゃんは、団長よんできて下さい」 頼まれた僕は団長のロンを探しに行くことにした。 .
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