第3話 4大軍

33/33
前へ
/94ページ
次へ
皆でお茶会。 なんだか、ようやく落ち着いた感じがした。 ずっと仕事で忙しくて、ろくに休みもなく、目まぐるしい日々だったけど、どうやら前みたいな落ち着いた日々が帰ってくるようだ。 「ローン お茶会だってー」 救護室にいたロンを呼び、二人でロビーまで向かった。 「久々だね」 「レモンティー飲めるからシアワセダァ」 見るからに幸せそうなロンの表情。 本当に好きなんだなぁと思わせる場面。甘い物も好きらしいし、前ロンがお茶会は天使だなんて変なことを言っていたのを聞いたが、ロンならそう思って当然だなと感じる。 つくづく、僕の所属するこの黒軍の団長や副団長があの二人でよかったと思う。 マイペースだし、何より優しい人間だから。 人の良いことを素直に喜べるし、悪いところならちゃんと叱ってくれる。 そんな二人が支える軍だから、こうやって幸せな時間が過ごせるんだなと思える。 いくら、4大軍という大きな肩書きを貰い、戦争が多くてもこの二人がいるのならば、多分黒軍は変わらず自分の時間が作り続けられると思う。 「黒軍でよかった..」 僕はポツリとつぶやいた。 振り返ったロンが首をかしげてどうしたの、って聞いてくるけれども、僕はやっぱり照れくさいからいつもどおり、何でもないよ、って返した。 4話へ続く .
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加