第9話

23/40
602人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
   アホ面とはいえ、先輩は先輩だ。  敬語を忘れずにはいてやった。  アホ面はこのクソ暑いのに、青くなって小さく震えていた。  やっと事態を理解したらしい。  コクコクと頷きながら、俺の前で手を合わせた。 「う、上杉さんのこと言ってるヤツがいたら、真田に言うね。お、お前そういうの、自分で片付けたいもんね?」  さすが、それでも数ヶ月一緒に仕事をしているだけあって、俺の性分は理解しているらしい。  アホ面にしては上出来だ。 「よろしく、お願いします」 .
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!