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自分の弱さが大事な者の死を招くということを、シャルディアラは2年前のあの日、痛切に思い知らされたのである。
せめて、父亡き後、腑抜けにならなければ、シェリィがあんな目に遭うこともなかった。
さらに言えば、2年前のあの日あの時、自分に聖力が使えれば、緋竜の精霊王に拐われることもなかった。
すべては、自分の弱さが招いたことだ。
「弱さは罪よ。強くなければ大事なものを失ってしまうわ」
強い眼差しでレイチェルを射すくめ、シャルディアラはきっぱりと言った。
それが、高い代償を払ってシャルディアラが得た教訓だった。
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