第3章

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華やかな舞踏会が、盛大に催されていた。 きらびやかに輝くシャンデリア、豪華な大理石の大広間、着飾った男女の群。 〈水晶宮界〉でも屈指の大国、碧孔雀(あおくじゃく)の精霊王国の舞踏会。 大広間は馬車で走り回れそうに広く、隅々まで贅を凝らした造りだった。 小国の首都ほどもある大広間には、2万人近い貴公子と姫君たちが集っている。 さまざまな種族の妖精王国や精霊王国の、上流貴族以上の者たちが聖邪の区別なく招待されていた。 目も眩むほど豪華な大広間には、ある種の熱気とフレグランスの香にあふれていた。 貴公子たちの装いはタキシードとほぼ決まっているが、姫君たちのドレスは色もデザインも多種多様で華やかなことこの上ない。
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