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邪悪な精霊族もたくさん招かれてはいるが、いずれも小者ばかり、シャルディアラがわざわざ退治するまでもないように思えた。
放っておいても、そのうちどこかの聖なる種族に打ち滅ぼされるだろう。
シャルディアラにかけられた呪いのことも、シャルディアラが邪悪な精霊族を次々と退治していることも、今や〈水晶宮界〉中に知れ渡っている。
強大な魔気を持つ邪悪な精霊族は、シャルディアラを避けているのかも知れない。
それにしても……と、シャルディアラはいささかうんざりして、自分を取り巻くあまたの貴公子たちを見渡した。
シャルディアラと愛しあえば、聖なる種族の貴公子は死んでまう。
それがわかっていながら、こんなにたくさんの貴公子が寄ってくるとはどうしたことだろう。
皆、熱く輝く瞳でシャルディアラをみつめ、彼女の歓心を買おうと躍起になっている。
命が惜しくはないのだろうか。
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