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薔薇色の羽根扇で口もとを隠して、シャルディアラは鈴をふるような哄笑を響かせた。
ダイアナの頬が、ぴくりとひきつる。
「ずいぶん詳しくていらっしゃるのね。諜報でもなさってるのかしら。お暇でいらっしゃいますこと」
艶然と微笑して、シャルディアラはゆったりと羽根扇をあおいだ。
露わになった唇には、冷やかな嘲笑が浮かんでいる。
「なっ、何ですってぇ!?」
ダイアナはサッと顔色を変えて、シャルディアラを睨みつけた。
「あたくしを侮辱する気!?あたくしにそんな口をきくとただじゃ済まなくてよ。あたくしのお父さまは〈水晶宮界〉でもかなりの権力を持っているんですからね」
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