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シャルディアラは、再び声をあげて笑った。
「何がおかしいのっ!?」
ダイアナが、鬼女のような形相でギッとシャルディアラを睨みつける。
「いい年をして親の権威を嵩にきるなんて……とんだお笑い種(ぐさ)だわ。滑稽ね、ダイアナ姫」
シャルディアラはあくまで余裕たっぷりに、侮蔑のこもった眼差しをダイアナに向けた。
形のいい薄い唇には、あからさまな嘲笑が滲んでいる。
「なっ、なっ、何ですって……」
怒りのあまり、ダイアナは咄嗟には返す言葉がみつからないようだった。
青ざめた顔で、ぽってりした唇をわなわな震わせている。
その機をとらえて、シャルディアラはさらに言った。
「いい機会だから言っておくわ、ダイアナ姫。貴女は私をライバル視しているようだけど、私は歯牙にもかけていないから。貴女のことなんて眼中になくてよ。貴女は私に興味津々のようだけれど」
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