Ⅶ ~交錯する想い~

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         ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 「ねえ、ヒナ? なんで今日もこの眼鏡男が一緒なの?」  高等部の校門前で、いつものようにヒナを待っていた樹の第一声に、ヒナは困惑顔で口籠もった。 「……なんでだろ?」  ほとほと困り果てた顔をしてヒナは黙り込んでしまう。  すると、隣にいた類が威圧的に樹の前へと立ち塞がった。 「聞きたいか、小学生。教えてやるよ。ヒナと俺は付き合うことになったから、これからずっと一緒に帰るんだよ。理解できた?」  したり顔で告げられたその内容に、樹は眉をひそめた。 「……ヒナ?」  この男の言葉は信用ならないとばかりに、樹はヒナに答えを求める。  訝しげにヒナを見上げる樹の双眸には、爆発寸前の怒りが滲んでみえた。 「何言ってるの、類ちゃん!? 樹くん、信じちゃダメだからね。イジワルな類ちゃんの罰ゲームなの」  ヒナは目の前で両手を振り、あんな卑怯な冗談無効に決まってる。と否定する。  ヒナの言葉に、類は「罰ゲームって思ってた!?」と、いかつい顔をムッと顰めた。
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