第1話

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「起立。これでAコマの授業を終わります。」 「「「「「「「ありがとうございました。」」」」」」 「あー終わった終わった。ねみいーわー。みさきー、帰ろーぜ。」 「うん♪帰ろ帰ろ!」 「あ、待っ…」 だめだ。 今から篤兄は彼女と帰るのだ。僕がいれば邪魔にしかならない。今ここで、もし僕が篤兄と篤兄の彼女にくっついて一緒に帰ったとしてどうする?2人がイチャイチャしてるのを見るだけだし、一緒に帰ってもどうせ途中で別れるし、楽しげにしてる2人を見たくないし、2人の邪魔をして、もし篤兄に嫌われるようなことになったら困る。それが一番怖い。傷つきたく無い。 しょうがない。 篤兄があの彼女と分かれるまでの辛抱だ。 …ってバカ。 篤兄の不幸を願うなんて本当に最低だ。 でも、僕にはそれしか、すべがないように思える。 そんなくだらないことを考えている間に、2人は帰ってしまった なんてことない。 大丈夫だ。 僕にはイトコという 彼氏 彼女などの いつ切れるかわからない関係よりも、 大切な、大切な、、 繋がりがあるのだから。
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