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真っ赤な顔、照れてしまって合わせてくれない目。
私は心がきゅーっとなるのを感じた。
--この人を好きになったこと、この人と付き合えたこと。とっても嬉しい。
「罰ゲームじゃないよ」
私が今一番したかったこと。してくれた。
「手、繋ぎたかったの……」
握った手、ぎこちない手、指と指が絡む……あこがれていた恋人繋ぎ。
「ご褒美だよ」
恥ずかしいけれど、照れちゃうけれど、でもちゃんと言わないと。だってまた、手……何度も何度もつなぎたい。
「……反則」
「ふふ、照れた?」
「照れた」
「結城くん」
「ん?」
「結城くん、結城くん」
「どうした?」
「へへ、」
ぎゅーっと手を握り返す。
「だいすき、そうたくん」
ドキドキすることはとても不安になるけれど、とても心地がいい。
「……本当に、反則」
結城くんは空いている手で、自分の顔を隠した。耳まで真っ赤。ああ、本当にこの人を好きになってよかった。
「だいすき」
いくら言っても足りないくらい。
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