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桜介さんには
年の離れたお兄さんがひとりいる。
年が離れているし
男同士ということもあって
仲が良い兄弟
というわけではなかったらしく
よく私と姉の関係を
羨ましいと言っていた。
自分も
妹がほしかったと。
『じゃあ……
奈々緒ちゃんが
本当に避けてるのは
俺の方なのかな』
危うく電話を
落としそうになった。
手が小刻みに
震え始める。
まさか……
まさか彼は、
覚えてるのか?
いや、
そんなはずない。
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