追撃

4/27
前へ
/37ページ
次へ
桜介さんには 年の離れたお兄さんがひとりいる。 年が離れているし 男同士ということもあって 仲が良い兄弟 というわけではなかったらしく よく私と姉の関係を 羨ましいと言っていた。 自分も 妹がほしかったと。 『じゃあ…… 奈々緒ちゃんが 本当に避けてるのは 俺の方なのかな』 危うく電話を 落としそうになった。 手が小刻みに 震え始める。 まさか…… まさか彼は、 覚えてるのか? いや、 そんなはずない。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1618人が本棚に入れています
本棚に追加