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慣れない明るさの中で、オーディオのリモコンを操作したら、避けていたプレイリストを選択してしまった。
それを止めることもできないまま、ベッドの上で膝を抱えながら涙をこぼす。
あと1回だけ聴いたら、削除しよう。思い出が1つ減ったら、悲しい気持ちも比例してくれるのかな。
「………っ、宮崎くん、大好きだよ……」
枕の横に手を伸ばして、携帯を両手で握りしめた。
彼が学祭で歌ってたロックは、すごく前向きな曲なのに、いまは悲しくなってしまう。
「世界で1番大好きだよ」
私も、同じだよ。宮崎くんのことが、世界の誰よりも大好き。
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