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「ふざけんな、兄貴!」
「いってーな。…なんだよ、帰って早々。」
学校から帰るなり、突然殴られて吹っ飛んだ部屋の隅。
「なんでだよ!なんで……。」
朝陽の涙を見たのは、本当に久し振りで、とても新鮮だ。
そして、それだけのことがあったのだろう。
「兄貴だから、ちーちゃんのこと諦めたのに、なんで他の女と付き合ってんだよ!」
あぁ、そういうことか。
だとしたら、俺だって言いたいことは山のようにある。
告白して、振られたのは俺だ。だから他にガールフレンドを作った、それだけのこと。
「振られたからって、諦めてんじゃねーよ!」
朝陽は、遠慮なく俺の傷付いた心をえぐった。
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