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「兄貴分かってないよ、ちーちゃんのこと。」
「うるせーな。」
帰ったら、早速朝陽が部屋に入ってきた。
「ちひろは?」
「帰ったよ。」
「あ……そう。」
バッグを机に放って、友達から借りたアメコミを読み始める。
ちひろのことを気にしていないわけではなくて、少しでも失恋の傷を癒すには現実逃避するしか思いつかなかったから。
何年、好きでいたと思ってんだよ。
遅いとか遅くないとか、そんなのわかんねーよ。
「俺、ちーちゃんに告白したからね。」
そう言い捨てて、朝陽は隣の自室へと戻っていった。
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