19人が本棚に入れています
本棚に追加
「何で誰も知らねぇんだっ!!」
放課後まで探した結果、得るモノは何もかった。そしてついに俺のイライラが頂点に達し、椅子を蹴り教室で声を荒げる。
その際、まだ教室に居た同級生たちには本当に申し訳ないと思う。
謝り財布を渡してくる奴や、泣く奴、教室から逃げる奴にそして漏らす奴まで居たのだから………。
「――――帰るか」
静かに呟き、教室を出ようとした時俺に声をかけてきた奴がいた。
「ねぇねぇ、君が探してる人僕なら知ってるよ?」
「あぁ?それ本当の話だろうな?」
「教えてあげてもいいけど、ここじゃあ何だから屋上に行こうよ」
そう言ってそいつは笑顔のまま、屋上へ向かって走っていく。
(本当なら儲けもんだが、恨んでる奴の差し金なら全員殴り飛ばしてやる)
俺はイライラを解消しようと、そいつの後について屋上へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!