プロローグ

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(―――――そろそろ見える頃かな) そう思いながら、壁にかけられた時計を見て、僕は部屋の窓を開けた。 「・・・・・・来たっ!」 目的の彼を見つけた瞬間、僕の顔に自然と笑みが零れる。 185㎝くらいある身長に、ロングウルフカットにされた髪を金色に染め、耳には数個のピアスをつけた生徒。 (名前なんて言うんだろう。この間たまたま見えたバッチは緑色だったから、一年生かな) そう思いながら、見つめていたら不意に彼が振り向き目が合ってしまった。 慌てて窓を閉め、レースのカーテンを閉めると僕はその場に座り込んでしまう。 ドキドキと高鳴る心臓と熱くなる顔。 「うぅ……、目が合っちゃったよ……。恥ずかしいけど……でも、カッコよかったなぁ」 今思い出しても、憧れてしまう彼に僕はしばらくドキドキと心臓を高鳴らせながら、妄想に浸るのだった。
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