第6話

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「・・・み、みのりちゃ~ん!先に行かないでよ!!」 下足に履き替えていると、息を切らせた香美(こうみ)ちゃんがワタシの肩を叩いた。 「あ。ごめん」 「ったく。どうせ工藤(くどう)がうるさく言ったんでしょ?」 香美ちゃんはココに通うようになってから出来たお友達。 「だって、あのひといい加減さぁ・・・はぁ・・・・」 「ま、みのりちゃんが『好き』だからなんじゃないの?」 「いや、いらない」 「即答って・・・可哀想ね工藤も・・・」 高校を卒業したワタシは製菓の専門学校に入学した。 もちろん夢はパティシエ。 『bouquet』に劣らないケーキを作りたいから。
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