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今度はきちんと場所を聞いてから寮に向かい、結構な距離を歩いて到着
「………………」
「………………」
「それじゃあ行きましょう」スタスタ
「えぇ!?この寮に対しての突っ込みは無しですか!?」
「たとえば?」
「なんで寮が校舎よりも高いんですか!とか、なんで寮なのに校舎よりも最新鋭の素材が扱われてるんですか!とかあるでしょう!」
「ご苦労様です」スタスタ
「労われた感が一切感じられないのはなぜでしょう……」
もうまさにビルディングな建物に入ってすぐにロビーのような場所が広がり、寮母というかもうホテルの従業員みたいな人が出迎えてくれました
「事務室からの連絡を賜っております。ミキ様とメイド様ですね?」
「私の名前がメイドで固定な件について」
「はいそれでいいです」
というか事務室から『賜る』って……事務室の位置づけがよくわかりませんが高いことだけはたしかですね
「それでは49階4989号室のキーでございます」
「4989………なるほど、よく焼けばいいんですね」
「そこは四苦八苦でしょう……それはそれで嫌ですが」
そのまま案内されたのはいくつかある魔法陣。たぶんその階に一瞬で行けるとかそんなのでしょう
「おぉ……あまり城と変わりませんね」
「平民の方々からすれば恐れ多いですけどね」
いや、本当に城に帰ってきたみたいですよ。調度品とか床の絨毯とかすべてが最高級です
とりあえず転移の魔法陣で吐きそうになったのではやく横になりたいです。うっぷ
「4989………あ、ありましたよ」
「それではメイドさん。これから『二人きり』の『同棲』みたいな生活ですが『末永く』よろしくお願いします」
「……………」
さて、メイドさんが顔を真っ赤にして石になってしまったので先に入りますか
「ふむ、中々に豪華ですね。ベッドはクイーンですし………あまり城の僕の部屋と変わりませんね」
まぁ文句を言っても仕方ないですし、編入までの間にこの環境に慣れますか
これでも僕、コミュ障なんですよ
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