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「ミキ様、起きてください」
「うぅん、登校時間まであと一時間20分ありますから朝食や準備なども含めた時間を差し引いてもあと7分は寝れます………だからあと7分……」
「そんな正確無比な寝言聞いたことありませんよ!?」
ということからわかるように、春休みが終了と同時に初等部の子供たちが中等部に上がる時期がやってまいりました
この何週間かはずっと寮から出ずにゴロゴロしてましたからね、もう億劫で仕方ありません
というか、ここに引っ越してきた次の日はまさかの筋肉痛になって一歩も動けませんでした、地味にショックだったのはいい思い出です
今日もメイドさんの美味しい朝食をいただいて準備も完了
「では……行ってきます……ッ!」
「なんでそんな行きたくなさそうにしてるんですか……」
「メイドさんと離れると思うと……僕は……」
「ミキ様………」
「僕の弄る人が……ゲフン、癒しが……」
「えぇそんなことだろうと思いましたよえぇ」
「では行ってきます」
「はい、行ってらっしゃいませ」
姿勢のいいメイドさんとも別れを済ませ、無駄に大きな寮を転移魔法陣で一瞬にして移動、寮を出ました
職員室に行かなければならないので少し早目です。学園長には会いましたがあれにはもう会いたくないので、敢えて職員室を希望しました
時間が早いのもあって生徒はちらほら。今来ているのまじめな生徒ばかりでしょうね
そして着きました職員室。迷ってませんよえぇ断じて
「すいません。編入してきたミキですが」
「あ~お久しぶりですミキ君~」
職員室から出てきたのは、なんというか、ほんわかという表現をそのまま持ってきた女性です
名前は……忘れました。ただ、前に学園長室に行ったときに担任だと紹介されたので一応顔見知りです
「それでは~教室へ行きましょうか~」
「はい」
あれ、そういえば僕は中等部の一年のはず………ということはまだ教室って………
そんな疑問を持ちつつ教室へ到着
「あれ~皆さん遅刻ですかね~?初日からだなんて~ぷんぷんですよ~?」
天然属性をお持ちとは………僕(S)の天敵ですね
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