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◇◇◇
立派な五階建てのビルの最上階。部屋の中には車イスの少女と足下まであるローブを着た者と壁に寄り掛かる少女が居る。
部屋の中はしっかりしていて、血のように真っ赤な高級感がある絨毯に高価なシルバーのソファ。
「…それで、報告をお願いします」
車イスの少女はフードの者にそう言った。歳は十代後半ぐらいだろうか、茶髪で髪を後ろで結んでいる。
「俺が駆けつけた時、奴は一般人を襲っていた。最後に始末しようとしたら可愛い女の子に止められて……逃がした」
最後の逃がしたという答えに車イスの少女は深く溜め息を付く。
「ふんっ、バカね。女に見とれて奴を逃がすなんて。私ならそんなヘマしないわ」
「んだと!テメー、やるのかこらぁ」
二人の喧嘩が頂点に達した時、二人は殺気を感じて車イスの少女を見る。車イスの少女の背後からどす黒いオーラが見えた。
「二人とも、こんな所で喧嘩は止めて貰えます?」
微笑んでいるが目は笑っていない。これはかなり怒っている様子だ。
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