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「なっ……誠、離れろ!俺にそっちの趣味はない」
「イヤだ!僕、和馬兄さんに抱き締めて欲しかった。避けられてるって解ってたけど、もう我慢しないよ」
もしかして、こいつの家出の原因は俺なのか?
確かに誠を弟のように感じたことはほとんどない。
義弟となっても所詮は他人。
必要以上のコミュニケーションは避けて来た……
「ヤ……メロッ」
俺の意思などお構い無く誠は首筋に唇を這わせてくるーー
俺は女のようにか細い腕を引き剥がそうと掴んでみたが、予想外に腕力がある。
「僕、彼女より上手いよ。気持ち良くしてあげるね」
俺の方が体格もいいし、本気を出せば、無理にでも突き放せた。
しかし、ここで拒絶してしまったら、今度こそ誠は二度と戻らない……そんな気がした。
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