1 待ちに待った……

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――一日前 朝。 「はるちゃんあさー」 「……おは、ふあぁ…」 「おはよう。話あるからはやくきてね」 あークソねみぃ…。 そう思いつつものそのそと起き上がり、リビングへ向かった。 …あれ、そういえばなんで親父が家にいるんだ? 確か寮に入ってるって…。 「なあ、なんで家にいんの」 「ひどい!!おとうさん家にいちゃ駄目なの!?泣いちゃうよ!?」 「あーはいはい…勝手に泣いてろ」 「…春ちゃん相変わらず朝はテンション低いねえ」 こいつは俺の親父で、水瀬 一樹(みなせ いつき)。 白に近い金髪、碧眼…くそイケメン。 なんかかわいいとかっこいいがまざったみたいな顔してやがる。 意味不明? …俺もわかんねえ。 そしてロシア人。 日本語が上手すぎる、といつも言われている。 「……んで、話って何」 「あ、そうそう。今日は大事な話があって帰ってきたんだ。 春ちゃん、俺の学園に入学しない?」 「……………………は」 はいぃ? 俺の学園??? 俺が頭の上にハテナマークを浮かべながら必死に考えていると、親父が笑顔で口を開いた。
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