【たそがれ大名・蒲生氏郷】

3/8
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
  もっとも、其れだからこそ彼は「今」、この話を持ち掛けているのだろうが。 「お願いします、芝山さん。」 「気持ち汲んでやりたいんは山々や。そやけど、俺に言われてもなあぁ…。」 「僕で良ければ、話を聞きましょうか。」 さらりと紛れ込む声。 今日は絶妙に温い茶と、一口大に切り分けられた和菓子を持って場に座する。 「ああ、いつも助かりますわー、瀬田さん。」 「……。」 「…そんなに噛み付きそうな顔をしても駄目ですよ。蒲生さん。」  
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!