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話し終えると、三人はこの日一番のテンションになった。
奇声を上げたり、口笛を吹いたりして大いに喜んでくれた。
「そ、そんなに騒ぐなよ。恥ずかしい」
「だって、古賀さんのそういう話、
最近は全然なかったじゃないですか。
僕らのことばっかりで」
「それはな、優。俺は最近はお前らのことを優先して、
部のモットーである助けることに徹していたのだ。
それなのに、三人揃って連休中になにもなしってのは、
俺は悲しいぞぉ」
泣くマネをしながら言うと、
三人は苦笑いをしながら視線を逸らした。
「なら、古賀さんの期待に応えられなかった
不甲斐ないボクたちが、
汚名返上のつもりで古賀さんを助けますよ。
なんたって、部のモットーは『助ける』
じゃなくて『助け合う』ですからね」
正の言葉に、
さっきまでなにも言えなかった二人も「そうですよ!」と便乗した。
その様子がおかしくて、声を出して笑ってしまった。
「ははは。なら、いいアドバイスを頼むぞ。
頼りにしてるからな!」
俺が言うと、三人は照れた表情を浮かべながら
「任せてください!」と言った。
いい後輩に恵まれたもんだな。
笑いながら、来る日曜日に想像を膨らませていった。
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