1. 願い事は?

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「よしっ!今度こそっ!  私に素敵な彼氏を下さい。彼氏を下さい。彼氏を下さい。」 真剣な表情で、目を閉じ、腕を組んで念じる。 念じるだけでは物足りなくて、それらは言葉になって口から吐き出されていく。 「言えたっ!」 ガッツポーズで、喜んでいたのもつかの間。 開いた目に、願ったはずの星が映る。 なぜかまだ落ちずに飛んでいるのだ。 というか、こっちに向かってきてる? 「ん?」 疑問に思う間もなく、ぐんぐんと近付いてきた光の塊は、渚の部屋に飛び込んできた。 「ええっ?」 星って、部屋に落ちるの? 人間、許容範囲を超えた出来事が起きると、固まるらしい。 視線だけを光に向けたまま、渚はフリーズしていた。 まぶしくて直視できなかった光が、徐々に弱まってくる。 そして、ほんわりとした輝きに変わった頃。 光の正体が見えてきた。
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