女番長

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「冗談でいったんだけど…」 俺はぼそっと言った。 「あん!なんか言ったか?」 達子ちゃんは俺にメンチ切りながら言った。 「いや…なんにも…」 俺は誤魔化した。 そして、女の耳は地獄耳と思った。 「た…たくやのリュックにはなに入ってんだ?」 達子ちゃんは気になっていたことを俺に聞いた。 (い…いきなり、名字じゃなくて名前を呼び捨てぇ~!!俺ははたちぃ~。年上~。しかも、リュックの中を気になっているし~) 俺は戸惑った。 「早くリュックの中を見せろよ!」 「……はい」 俺はビビってリュックの中を見せた。 「……く…ま…ち?の団扇?す…どぅー?の下敷き?……くまち?ステッカー?……すどぅー?のブロマイド写真?なにこれ?」 達子ちゃんは不思議そうに聞いた。 「す…ストロベリー工房のく…くまちとす…すどぅーのグッズだよ」 俺は恥ずかしかったが正直に答えた。 「あんた…もしかして…オタク?」 「そう!オタクですよ!!ストロベリー工房の大ファンですよ!」 俺は開き直って言った。 「まじか~!!」 達子ちゃんは俺に幻滅したと思った。
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