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「悪党よりも悪党らしい不意打ち、周囲への被害、加えて環境破壊に汚染を行うなんて素晴らしいじゃないか、エバーライトくん」
発光する白い鎧とスーツに和モノの兜の意匠が施されたフルフェイスのメットを被った男が拳を突き出しているが、Mr.御劔の武骨なサーベルによって受け止められて、数秒間拮抗したかに見えたがエバーライトが弾き飛ばされた。
「く、貴様!俺を侮辱するのか!」
エバーライトの瞳は目を保護するための黒いバイザーによって隠れているが、張り上げた声には焦りと悔しさが混じっていてメットの下も壮絶な表情になっていて顔芸をしているだろう。
「事実だろ?君の力によって破壊された建造物や、犠牲になった一般人に、君の放つ光に失明して光を奪われた人は沢山いるし、環境が変わったせいで姿を消した動植物の種類は今日までにどれだけに上ることか……君は知っているかね?」
御劔が一頻り喋るとエバーライトは地面を蹴り、両脇のコンテナを足場にして高速で飛び回り、御劔に迫っては拳を一発放っては離れてまた一発放つ。俗に言うヒット&アウェイ戦法である。
「俺が戦わなければ失われてた命があった!
緊急変身しなければ被害は拡大していた!
周囲に気を配って戦える状況では無かったこともあった!
選べる手段も取れた行動も少ない中で間違った判断なんてしていなかった!
それなのに何故責められなければならない!」
幾度となく瞬間の衝突音と共にサーベルが青白く発光するも、既に実体はなく光の残照だけが軌跡を描いて残るのみである。
「んー逆ギレ?でも君の言ってることは、自分を正当化しているだけだし、自分の都合でしかないんだよ、結局」
人が反応することすら困難な速度の攻撃を、御劔は舞うが如くエバーライトの殴打と蹴りを避け、かわし切れないものをサーベルで弾いたり受け流している。
弾かれたエバーライトは吹き飛びながら空中で態勢を変えて、コンテナを足場にまた自身を弾丸にして突進する。エバーライトは言い返す暇もなく攻め続けるも、ダメージを与えられず焦りからパターンが単調に成りつつある。
「ぐ、くそっなんで!なんでよけれる?」
反対に御劔の顔は余裕綽々としており、視覚の外から繰り出される攻撃も予想通りだと言わんばかりに、最小限の動きで回避され、振り向きもせず置かれたサーベルエバーライトのメットに傷がついていく。
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