第1話

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「おい?なんだよ?これっ?」 ジュウウウウウウウウウウウ。 「ぎゃああああああ!」 眼前に広がるそれは…まさに文字通りの地酷(地獄)。 この二文字以外にこの状況を説明する言葉がない気がする。 映画や小説の中でしか起こりえないこの絶対的な架空な現象。 目の前で友達が鮮血を垂れ流し、肉片を撒き散らし、絶望を喚き、助けを求める様。 (どうして?なんで?これなに?ドッキリ?え!え?は?なん?何だよこれっ!?) 「まさやぁあぁぁああああああ!!!」 正弥の名前を誰かが叫んだ。 「おいいい!誰かっ!だ!れ…かっ!たすけ…て…くれよっ…ぉぉおおおおおおおおおおあおおお!!ぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 助けの残響は「あ」の単語に変わる。 どけだけ叫んでも地獄は終わらない。
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